先祖から譲り受けたテロワールと、
シャンパーニュの伝統に対して深い敬意と
こだわりを持っていたピエール・ガブリエルは、
栽培をすぐにビオロジックに転換しました。
ドメーヌの栽培面積は3ヘクタール
(正確には2.9077ha)。
6つの異なるリューディに点在しています。
1つの区画を除き、全てオーヴィレールにあります。
ピノ・ノワール、シャルドネ、
ムニエを栽培していますが、
ピノ・ノワールの栽培面積が一番多く1.9043ha。
続いてシャルドネ 0.7369ha、
ムニエ0.2665ha となっています。
2019年、2020年と栽培や醸造における
実験的な経験を重ねた後、
2021年が商業ベースとしての初めての
収穫となりました。
ピエール・ガブリエルには設立当初から
明確な目標がありました。
それは、オーヴィレールの比類ないテロワールに
新たな命と真の価値を吹き込むこと。
そのために、彼は友人であるオーレリアン・ルルカンや
ヴァランタン・トリボー、ガスパール・ブロシェの
サポートを受けて、初ヴィンテージから
「単一区画」、「単一品種」、
「単一ヴィンテージ」にこだわり、
その年のリューディの個性を最大限に引き出す
キュヴェ造りに挑戦したのです。
ピエール・ガブリエルは、
もともとナチュラルワインが大好きで、
ナチュラルワインしか飲みませんでした。
このため、醸造に関しても最初からナチュラルな
アプローチを採用しました。
収穫は全て手摘みで、
隣村(オーヴィレールの隣村がロムリー)に住む
オーレリアン・ルルカンの収穫チームが
全面的にサポートしてくれています。
アンスのセラーにはプレス機がないため、
毎年ブドウの圧搾はルルカンのセラーで行っています。
その後、ドメーヌの醸造所に保冷車で運び、
醸造を行います。
アンスでは、テロワールの純粋な表現を
際立たせるために樽醗酵・樽熟成を行っています。
亜硫酸はオーレリアン・ルルカンのセラーでの
圧搾時に必要最低限添加するのみで、
その後は無添加です。
リキュール・ド・ティラージュにはMCRを使用。
ティラージュとデゴルジュは、
月が欠けていく時期(下降期))の
ビオディナミ・カレンダーの「果実の日」に行います。
エチケットに描かれているのは
ライオンの爪を象徴したものです。
ピエール・ガブリエルの姓である DIARRA ディアラは、
セネガルやマリなどの西アフリカ諸国の
主要言語であるバンバラ語で「ライオン」を意味します。
このため、家族とアフリカへのオマージュとして
このようなロゴにしたそうです。
また、このロゴは畑に並ぶブドウの列も象徴しています。
2018年に畑を引き継いだ時、
ピエール・ガブリエルは38才でした。
建築家の妻と、二人の子供がいたため、
それまでの仕事を続けながら、
ダブルワークでドメーヌを運営することにしました。
このため、現在も平日はパリの
Adobe アドビ社で働いています。
週末と収穫時期にはドメーヌの仕事に専念しますが、
それ以外の時期の畑作業に関しては、
知人のビオのグローワーに栽培を委託しています。
現在、ドメーヌの総生産量は年間5,000本。
元詰めに使わないブドウは知人のネゴスに
売却しています。
ドメーヌではミレジメの
リューディ・キュヴェしか造らないため、
創設から8年の歳月を経た今年、
遂にアンスとしての初ヴィンテージが
リリースされました。
弊社はこれに遡ること3年前、
2023年に世界各国のインポーターに先駆け、
一番最初にドメーヌを訪問しました。
そして、日本へのアロケーションの確約を
取り付けることに成功しました。
今回がデビューヴィンテージとなるアンスですが、
既にオランダ、デンマーク、イタリア、英国、
オーストリア、スペインなど新世代の
グローワー・シャンパーニュを数多く取り扱う国に
輸出され始めています。
フランスの自由と多様性、そしてコスモポリタンな精神を
具現する新世代シャンパーニュの登場です。
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