★ペルピニャンから北西に50kmほど内陸に入った、ピレネー山脈の裾野、
 旧カタロニア地方のちょうど国境沿いにトレイユ・ミュスカのあ
 るバーデン村がある。
 旧国境地を思い出させるかのように、村の周囲の切り立った崖の上には
 かつてカタリ派の要塞で今は廃墟となったシャトーが所々に点在する。
 また、バーデン村はAOCコルピエールと、AOCフィトゥの狭間でもあり、
 隆起したむき出しの岩盤が入り組む複雑な丘々に囲まれ、
 地中海性気候下に微妙なミクロクリマの影響を受ける。
 ルーブル美術館で働いていたパリ育ちのカトリーヌが、
 1999年コルピエールに6haの葡萄畑を買い、ワイン作りに情熱を注ぐ。
 2001年まで近くの農協に葡萄を売りつつ、
 農協のワイン作りに自らスタージュとして参加しながら、
 ワインの仕事を覚えていく。
 スタージュの間、近くで自然派ワインを実践していた、
 マキシム・マニョンやドメーヌ・フラー・ルージュの
 ジャン・フランソワ・ニックの影響で、彼女も独立後は
 ヴァンナチュールの世界に没頭していく。
 自然派の仲間たちの教えを請いながら作った彼女の最初のワインは、
 「自然派の寵児」として瞬く間に注目を浴び、
 現在では南仏における自然派ワイン生産者の常連としての地位を確立する。
 生産者 現在はオーナーであるカトリーヌ・マラン・ペステルが
 1人で6haの畑を管理している。
 (季節労働者数人が常時手伝いに入る)彼女の所有する品種は、
 赤はグルナッシュ、シラー、カリニャン、白はマカブー、
 マルサンヌで樹齢平均は赤が50年、白が50~100 年である。
 「とにかく始めるからには、一番良い畑を買う!」と決めた彼女は、
 離れて点在する小高い丘の上の、今となってはトラクターが
 入れない小さな区画の投げ売りに出されていたヴェーユ・ヴィーニュを
 買えるだけ買ったという。
 その甲斐あって・・・毎日が極限の肉体労働の生活だという。
 カトリーヌは2013年に14年続いたドメーヌを閉め、
 ワイナリー業から身を退くことになりました。
 当主カトリーヌ・マラン・パステルのコメント
 2010年は、ワインの品質的には当たり年のでした。
 毎年、夏の日照りによる葡萄の水不足に悩まされるのだが、
 2010年は春に雨が多く降ったおかげで、夏の乾燥にも耐えることができ、
 しかも、夏がいつもよりも涼しかったので、
 例年よりも葡萄に酸を残すことができました。
 収穫は9月8日のマカブーから始まり、10月15日のカリニャンで終了。
 1ヶ月にも渡る収穫の中で、途中熟した葡萄を
 イノシシに食い荒らされる被害にあったが、
 最終的には収量20hl/haと例年並みの収量に収まった。
 醸造の方も、醗酵が途中で止まるような問題がなく、
 どのキュヴェもスムーズを終わらせることができました。
 2010年のワインは、どれもスマートでまとまりがあり、
 果実味と酸のバランスがとれた、
 今はもちろん熟成させても十分に楽しめるものに仕上がってます
 ヴァンクールさんの資料より
過去の取扱いアイテム一覧
https://www.sakemorita.com/old/latreillemuscate_a.html