【畑と栽培について】
マランジュはコート・ドール最南の
地域の一つではあるが、サントネ村から西、
山側に少し入った地形で、
冷涼で湿潤な微気候に恵まれている。
そのため暑いヴィンテージでも
ワインはフレッシュさと酸味を保つことができる。
バイオロジック栽培で使用の認められた
硫黄と銅の散布に加え、
バイオダイナミック農法の調合材も使用しているが、
バイオダイナミック栽培の認証は取得していない。
畑はサンピニー・レ・マランジュ村を中心に
約10の区画、5.2haを所有。
マランジュやサントネの1級畑に隣接する、
ル・ソージョ (この区画のみは賃貸) 、
レ・プラント、ル・バー・デュ・クロの区画を
手に入れることができたのは幸運だった。
【セラーと醸造について】
セラーでは、新しい樽を使わず、
古い樽に加えて石器(Jarre en Gres)や
テラコッタを使用し、醸造添加物は亜硫酸のみ。
できる限り手を加えないワイン造りを模索している。
それぞれのテロワールの特徴を引き出すため、
区画ごとに異なるワインを造っており
現在(2024 年)アリゴテ2種、シャルドネ3種、
ピノ・ノワール6種を生産。
醸造容器には228L-500L の木製樽が主だが、
石器やテラコッタはワインをより還元状態に保ち、
垂直的な骨格を与えるので、
樽熟成のワインとブレンドすることで、
良いバランスになると考えている。
その性質においては、テラコッタよりも
石器の方が酸素透過度が低く、
目的にかなっている。
白ワインの醸造は収穫後ダイレクトプレスで、
ステンレスタンクで、デブルバージュして
樽やアンフォラへ移す。
セラーが狭いのが問題で、家の近くに
新しいセラーを建てようと考えているが、
もう少し先の話になりそうだ。
アンフォラや石器もさらに増やし、
1000Lのフードルも導入していく。
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