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更新日は 2024年 12月 01日 です。
2024年12月 | ||||||
★ヴァルテル・デ・バッテ(プリマ・テッラ)
●ヴィノ・ビアンコ・サラデーロ 2019 / 2020
*Vino Bianco Saladero 2019 / 2020 / Walter de Batte(Prima Terra)
*一段とメリハリが出て、
厚みのあり角の取れた鉱物感のあるボディに
詰まった果肉感と伸びやかに主張する酸が
とっても魅力的な仕上がりです。
コクと旨味も兼ね備え、
一段とスケールアップした味わいに
アルトローヴェの残像を持ち続ける
森田屋は期待せずにはいられないのです。
(年寄りは困ったもんです。ちなみに61歳です。)
1/16/2023試飲。
新津くんのコメント
ヴァルテル デ バッテの代名詞ともいえるワイ
「Altroveアルトローヴェ」。
チンクエテッレという枠に捕らわれず、
もっと広く国を越え、いわゆる「地中海地域全体」を
表現しようという、彼の強い想いを具現化したワイン。
そのアルトローヴェなき後、
その哲学を受け継いだビアンコ・サラデーロ。
新しいヴィンテージ19/20をリリースさせていただきます。
エリア的にはチンクエ テッレのゾーンより少し離れ、
傾斜もゆるく多少の表土もある土地。
2016年より畑を管理しているヴァルテル。
徐々に 地力が回復し、収穫できるブドウのクオリティも
徐々に上がってきたと話す彼。
「気温が低く酸の高い2019年と、
気温が高くブドウの熟度が高かった2020年。
まだ土地の環境が整いきっていないから、
年の気候によってブドウのクオリティは
大きく左右されてしまう。
2つのヴィンテージを合わ せる事で、
ワインとしてのバランスが取れる」。
造り手として毎年の特徴、
ヴィンテージを表現したいという考えはあると思います。
しかし、それ以 上に彼を突き動かしているのは、
このリグーリアのチンクエ テッレの土地を表現する事。
それをヴァルテル流に表現した結果だと感じます。
今回のヴィンテージ、ブドウの凝縮度、
ヴォリ ュームを持ちながらも酸がしっかりと支えている。
そして強烈なミネラル分と、
潮風を感じさせるかのような塩分。
アルトローヴェやアルモジェが、
真の意味でのチンクエテッレだとするならば、
過剰な凝縮ではない繊細さとエレガントさを感じる
今回のサラデーロ。
リグーリアという土地のポテンシャル、
魅力を持った素晴らしいワインです。
容量:750ml
生産年:2019 / 2020年
生産国:イタリア・リグーリア
生産者:ヴァルテル・デ・バッテ(プリマ・テッラ)
葡萄品種:ボスコ、ヴェルメンティーノ、アルバローラ
2024年12月 | ||||||
★ ヴァルテル・デ・バッテ(プリマ・テッラ)
WALTER de BATTE (PRIMA TERRA)
★リグーリア東部、ラ・スペツィア近郊。
チンクエ テッレと呼ばれる西端の
モンテロッソからリオマッジョーレまで、
地中海に面した5つの町。
ワイン造りの歴史は古く、
1100年代にはブドウ栽培・ワイン醸造の記述も残る、
歴史ある土地。平地がなく、
土地も痩せているチンクエ・テッレ。
人々は急斜面の固い岩盤を砕いて石垣を築き、
岩盤を砕いた際に出た砂を土壌として
ブドウ畑を作るという非常に過酷な環境。
それでも、潮風とミネラル豊富な土壌から
生まれる個性的なブドウ、
そしてワインは中世の時代より価値を見出され、
希少なワインとして評価されてきました。
ただでさえ貴重なワインである
チンクエ テッレの造り手の中でも、
徹底したこだわりを持つ造り手、
ヴァルテル・デ・バッテ。
貧しい土地、栽培の過酷さ、
決して多くの収穫を見込めない
チンクエ テッレの畑。
ワインを造るだけでも貴重といわれる環境の中、
薬品類や肥料に頼るのではなく、
自然環境を尊重し、土地、
ブドウ樹の自然バランスを
尊重したブドウ栽培を行っている。
ブドウであるにもかかわらず、
そこからさらに収穫量を抑え、果実の凝縮、
完熟したブドウから表現されるチンクエテッレの個性。
僅か0.7haの畑から収穫、ワインとして
出来上がるのはたった1500L~2000L、
本数にすると僅か2000~3000本あまりの
少なさに絶句してしまいます、、。
いかに過酷な環境であろうと、一切妥協のない
栽培・醸造哲学により生み出される
彼のチンクエ・テッレ。
90年代末には周囲の生産者を圧倒しており、
当時の時点で唯一無二の
チンクエ・テッレとして評価されていた。
それにも関わらず、2007年を最後に
DOCから離脱する道を選びます。
リオマッジョーレで生まれ育ったヴァルテル。
チンクエ テッレという土地、
歴史を深く愛していたからこそ、
伝統よりも効率、希少性のみを売りにする
DOCへの失望感を感じ続けてきた彼、
「チンクエ・テッレの骨組みともいえるブドウボスコ。
分厚い果皮を生かすためにも果皮と共に醗酵させる。
完熟したボスコは果皮が赤くなってゆく、
だからワインの色が濃くなることは当然なこと。
無色透明なワインでなければ
チンクエ・テッレとは呼べないなどと、
近年のDOCが言い始めた時、
自分からDOCを辞めようと思ったんだ。
自分が造りたい、表現したいのは土地
(テロワール)としてのチンクエ・テッレ、
名前や肩書に左右されるものじゃない」。
これまでの栄誉や肩書きをすべて捨て、
リオマッジョーレにある0.7haの畑と別に、
これから先の可能性を追求するべく、
「Primaterra」として新たに2haの畑、
カンティーナを立ち上げ、
ゼロからのスタートを切ったヴァルテル。
これまで自分で見てきた
チンクエ・テッレという土地の個性、
「それはもっと広い視野で見た歴史・気候環境をも
感じ取れるものなのではないか?
それこそ、リグーリアから
地中海沿岸に沿って隣接するニース
(1800年代までイタリア領であったこともあり、
リグーリアには大きなつながりがあると
考えているヴァルテル)を中心に
プロヴァンス、そして地中海を越えた
先にあるサルデーニャ
(グルナッシュというブドウを追ってゆくと、
リグーリアのグラナッチャ、
スペインのガルナッチャ、
トスカーナのアリカンテ、
最後はサルデーニャのカンノナウに
たどり着くという、、)をも含めた
「mediterraneo=地中海」という個性を
表現できるのではないか?
彼の目には「国境や州を越えても、
全く異なる土地と見るのではなく、
様々な違いはあれど、ある種の一体感や
通じ合う部分を持つ、
それこそが地中海を中心にした
文化的な個性なのではないか?
今まではDOCという枠でしか
ワインを見ることができなかった、
だけどそこから離れることで、
より広い視野でワインと向き合うことができる、
そう話す彼。
一つのワインから、土地を表現する。
それだけではなくもっと幅広い世界観を
表現しようというヴァルテル・デ・バッテ。
これまで以上の独自性を感じつつも、
それを十分に感じさせる味わい、
凄まじいポテンシャルを秘めたワインです。
過酷な環境、限られた土地。
チンクエ・テッレという名前だけで
希少かつ高価といわれる現実に逆らい、
VdTとして徹底した栽培・醸造、
ブドウへのこだわりによって生み出される
ヴァルテル・デ・バッテのワインは、
単なる希少価値ではなく、
それに見合うだけの味わいと表現力を持った
ワインだと思っています。
チンクエテッレという枠を超え、
考え抜かれた土地の表現。
リリースされるワインの少なさは
常軌を逸しているレベルですが、、。
リグーリア、チンクエ テッレを代表する
「唯一無二の造り手」といっても
過言ではないでしょう。
エヴィーノさんの資料より
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